ポエム兼報告記事です。技術的な話題は無いです。
もくじ
- VMagicMirrorって何
- 半年アップデートを続けるのは大変だったかどうか
- 当初のコンセプトから変わったこと、変わっていない事
- 活動が継続的であることの学習上のメリット
- 5月時点からの進捗を見てみよう
- 今後の予定
1. VMagicMirrorって何
いわゆるVRのトラッキングデバイスは使いませんが、キーボードやマウス操作を再現します。
また、本記事に先立って5月時点でも開発経緯を書いています。
本記事はこの記事の続きにあたります。
2. 半年アップデートを続けるのは大変だったかどうか
振り返ってみると、さほど大変ではありませんでした。改良を重ねてたら半年経っていた、というほうが近いです。
そもそもこの記事はVMagicMirrorの初公開から半年…ではなく、7ヵ月経ったいま書いています。
なぜかというと半年経ったという事実に1ヵ月の間気づいてなかったからです。そのくらいあっという間でした。
あまり苦しまず続けられた背景として、完全な上位互換となるソフトが無く、アイデンティティを保てているのが大きいように思います。
逆に、「代わりに○○ってソフトがあるからそれでいいじゃん」という状況に置かれたらすぐにでもやる気を無くす自信があります。
3. 当初のコンセプトから変わっていないこと、変わったこと
変わっていないこととして、「鏡」というコンセプトはそのままです。
またユーザー側の金銭負担についても当初の通り、「VMagicMirrorのためにわざわざ(Windows PC以外の)モノを買わないでも済むようにする」という指針です。
いっぽう変わったこととして、「表情やモーションの実行方式にはこだわりすぎない」という妥協をしました。
これは「鏡」らしい実現手段が手軽に実現しづらいためです。具体的には高精度な顔認識(iPhoneのやつとか)や手のリアルタイム認識、音声ベースでの感情推定などです。
現在はコントローラ入力やタイピングベースで表情が切り替わるようにしています。これは使いやすさを重視した結果です。
また、当初に比べると配信時の見た目も意識するようになっています。
その極端な一例としてv0.9.0では当初あまり入れたくなかった「棒立ちモード」を追加しています。
このモードではキーボードやマウス操作ではキャラが動かなくなり、Live2D製のVTuberに近い動きになります。
…まあ「棒立ちしてるとVTuberっぽく見える」みたいな認知の仕方には議論の余地があるんですが。
4. 活動が継続的であることの学習上のメリット
「続ける」ということは勉強の観点からも役に立っています。
- レガシーコードと戦うチャンスが得られます。ここで言うレガシーコードは、自分が数ヶ月に書いたプログラムの事です。
- 新しいライブラリに触れるとき、VMagicMirrorに適用してみることで実用性を考えるときの真剣度が上がります。
- 私が普段わりと避けがちな、マニュアルとか品質面について考える機会が増えています。
- 考える回数に比例して仕事で品質保証(QA)している人へのリスペクトが高まります。
技術検証やお試しで書き捨てるコードとは違った良さがあるので、1つくらい継続開発しているモノがあると良いかも、と思うに至っています。
5. 5月時点からの進捗を見てみよう
前回の記事のなかで、「この先v1.0.0の公開を目指してこんなことをやりますよ~」とリストを掲載しました。
今どうなっているか見てみましょう。
- 初回起動時のUX向上
- ×: 手が回っていません。ホントは初めての人にもっと親切な導線が欲しいです…。
- 顔トラッキングの品質向上とCPU負荷対策
- △: 顔の6DoFトラッキングは改善したのですが、まばたき周りがCPU負荷との両立で手こずっています。
- デスクトップに常駐しても嫌じゃないようにするための工夫
- ○: 「マウスがキャラの上に乗ったら半透明化する」という機能を追加して、邪魔になりにくくしています。
- VRMのライセンス表示をもっと見やすくする
- ○: VRMLoaderUIでいい感じになりました。
- 表情の自動制御
- △: 自動制御はキビシイので諦めてコントローラ/キーボードでの制御を入れています。
- キャラの背後に影を落とせる機能
- ○: v0.8.3で影機能が追加になりました。
- MIDI系の入力対応
- -: やや対応意義が薄いと考えています。ただし、技術的にはチェックしています(以前ツイートしたコレとか)
- アイコンの非デフォルト化
- △: 依頼中です。
…進んだり進まなかったりしてますね。まあ完全停滞ではない、というのは良いことです。
6. 今後の予定
- 初利用時に困らないためのあれこれ
VRoid Hub
対応を一旦投げてしまったのを復活します。以前と比べてVRoid Hub
経由でのみ利用可能なモデルが増えているので、ここは重要度が上がったと思っています。- アイコンをどうにかする
- ウェブページももうちょっとキレイにしたい…
現状ではこの辺を対応できたらv0.9.xからv1.0.0に引き上げられるかな、と思っています。続報にご期待ください。