Steamサマーセールに便乗すべく書きました。
もくじ
- はじめに
- 免責事項
- アクション系パズル
- 芸術系パズル
- 純粋パズル
- プログラミングパズル
- ミニマル/トリッキーパズル
- 最後に: 観点別ランキング
はじめに
地球の人口より登録されたゲームの数が多いと評判のSteamですが、当然パズルゲームもたくさん発売されています。
しかし数が多いがゆえに、大当たりのパズルゲームを引き当てるのは結構大変だったりします。そこで本記事では私が購入済みで、値段以上の価値があるので推せるゲームを抜粋して紹介します。
各ゲームは独断と偏見で5段階評価していきます。観点はこんな感じ。
- 芸術性
- おもに絵作りとBGMを考慮します。
- 難易度
- 簡単(★)か難しい(★★★★★)かです。好みに応じて選びましょう。
- ボリューム
- プレイ時間みたいな指標です。クリアまでの時間に加え、隠し要素もある程度考慮します。
- システム
- ゲームシステムの目新しさです。パズルゲームの醍醐味でもありますね。
- 実況映え
- 以下のような観点に基づく総合判断です。
- テンポの良さ
- 操作が忙しすぎない(しゃべれる余裕が作りやすい)
- パッと見て絵面が楽しい
- 未プレイの人にも何をしているのかが明確
- プレイヤーがリアクションしたくなる事象がゲーム内で沢山起きる
- 以下のような観点に基づく総合判断です。
実況映えについては、本記事きっかけに各タイトルのVTuber実況が出たら嬉しい…と思って書き添えています。
また本記事はSteamサマーセールを踏まえた記事なので、2019年6月28日時点での売価と定価も書いています。もちろんセール後には定価に戻りますが、セールの値下げ感をアーカイブするための情報と思ってください。
なお、本記事中のゲーム20本の総額はセール、定価でそれぞれこんな感じ。
- セール: 11,168円
- 定価: 26,817円
ぜんぶ平均すると58%オフです。これぞSteamって感じですね。なお、20本中3作品はセール対象外なんですが、好きなので紹介してます。
免責事項
実況映えという指標を設けていますが、20作品すべてについて実況、配信の可否の規約は見ずに紹介しています。
あくまで規約的にOKだった場合の実況映えについて言及しているので、それぞれの作品の規約は各自にてご確認下さい。
…では改めて本題へ。
アクション系パズル
ここではアクション要素もあるようなパズルゲームを紹介していきます。
FEZ
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 490円 | 定価: 980円 |
芸術性 | ★★★★ | |
難易度 | ★★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★★★ | |
実況映え | ★★★★ |
2D/3Dのアクションパズルゲームです。基本はジャンプアクションです。
最大の特徴はゲームシステムで、マップをクルッと回転させると物理的にはつながらないはずの地形が繋がったり、飛び移れないはずの足場に乗れてしまったりします。
言葉ではよく分からないと思うので、ぜひデモムービーを見て下さい。
本記事のなかではアクション要素がかなり強いほうです。
The Talos Principle
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 598円 | 定価: 3980円 |
芸術性 | ★★★★ | |
難易度 | ★★★★ | |
ボリューム | ★★★★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★★★ |
後述するPortalに類似した3Dパズルゲームです。
3D空間上を1人称視点で歩き回り、モノを運んだり敵を避けたりしながら進むパズルゲームです。
ストーリーがPortalとは別方向でよく練ってあるところも推せます。
ボリューム感がとても重厚で、ゲーム中に色々な形でやり込み要素が積み込んであります。
通常プレイはほどほどの時間で済みますが、全コンプを目指すと無限に時間が溶けるので要注意。
Steamの全パズルゲームのなかでも「ガッチリ作りました」感においてはトップクラスかも。
Portal 1 / Portal 2
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 120円(60円+60円) | 定価: 1200円(600円+600円) |
芸術性 | ★★★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★★★ | |
システム | ★★★★★ | |
実況映え | ★★★★★ |
全員買ってるはずの超名作なので紹介不要な気もしますが、一応。
1人称視点で閉鎖空間を進み、ドラえもんの「どこでもドア」のような穴をあけられる「ポータルガン」という銃を活用して進んでいく3Dパズルゲームです。
システム自体がよく出来ていてそれ単体で面白いことに加え、ストーリーが非常に練られていてRPG的な楽しみもあります。
とくにPortal 2はもともとフルプライスのゲームなので60円で買えるのはほとんど奇跡です。
未購入の方はぜひ奇跡を体験してみてください。
Typoman
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 999円 | セール対象外 |
芸術性 | ★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★★★ |
英単語のスペル(綴り)を入れ替えることで色々な効果を発動させて進む2Dアクションパズルゲーム。
英単語の知識を問われますが、日常語くらい分かっていれば十分遊べます。
システム上、対義語や類義語を考える力も問われるので、頭の体操にも向いてます。
芸術系パズル
パズル要素に加え、美術面でも完成度が高くて推せるゲームです。
Machinarium
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 300円 | 定価: 1000円 |
芸術性 | ★★★★★ | |
難易度 | ★★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★ | |
実況映え | ★★★★ |
ロボットが文明を築いた街を舞台にした、ポイントクリック系の2Dパズルゲーム。
美術以外はそこそこ普通なんですが、その美術が尋常でない凝りようです。
パズル要素も決して簡単ではなく、背景やギミックの絵作りに嘆息しながら右往左往することで最高のゲームになります。
なお本題から逸れますが、Twitter有名人弁護士であるスドーさんのアイコンはMachinariumの主人公です。
Samorost 3
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 600円 | 定価: 2000円 |
芸術性 | ★★★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★ | |
実況映え | ★★★ |
宇宙の星々が舞台のポイントクリック系2Dパズルゲーム。
前述のMachinariumと同じチームの別作です。
Machinariumと同じく美術面が凝っていて、パズルもやりごたえがあります。
世界観の関係もあってか、純粋なボードゲームっぽいパズルは少し減っています。
Linelight
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 294円 | 定価: 980円 |
芸術性 | ★★★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★★★★ |
あえて単純に言うなら白い棒が主人公で、線の上を滑って進んでいくだけのゲームです。
デモムービーで分かる通りBGMが良く、絵作りが全体的にキレイなので、ミニマル系のオシャレゲーとして非常に推せます。
やり込み要素の隠しステージがけっこう難しく作ってあるのも推しどころ。
Gorogoa
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 760円 | 定価: 1520円 |
芸術性 | ★★★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★ | |
システム | ★★★★★ | |
実況映え | ★★★★★ |
システムがとにかく凄いです。是非買って欲しいんですが、仮に買わないとしてもデモムービーだけでも見て下さい。
どのくらい凄いかを受賞実績で言うと、2018年のGDC(Game Developers Conference)では革新的なゲームに与えられる賞Innovation Awardにて、ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドとかPUBGとかをおさえてGorogoaが受賞してます。凄いですね。
ゲームシステムを体験するためだけに定価で買っても余裕でお釣りが来ます。
システムの凄さを美術面で更に洗練させている点にもご注目。
KAMI
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 298円 | セール対象外 |
芸術性 | ★★★★ | |
難易度 | ★★ | |
ボリューム | ★★ | |
システム | ★★★ | |
実況映え | ★★★ |
一言であらわすと紙がブワァッてなるゲームです。
見た目が綺麗で落ち着くので、ちょっと落ち着きたいときに衝動買いするといいかもしれません。
純粋パズル
「パズルだけを見ろ!」と言わんばかりにパズルにこだわっているゲームです。
ここでは2作品だけ抜粋します。どちらも非常に高難度です。
The Witness
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 995円 | 定価: 3980円 |
芸術性 | ★★★★ | |
難易度 | ★★★★★ | |
ボリューム | ★★★★★ | |
システム | ★★★★★ | |
実況映え | ★★ | 中盤以降は長考が増えます |
本記事で紹介するゲームのなかでダントツの時間泥棒です。
!!パズルゲームが好きな人は絶対にプレイしないでください。プライベートの時間が全てThe Witnessで溶けてしまいます。!!
とか書きたくなるくらいには持って行かれます。あるいは難しすぎて折れます。私は折れました。
ゲームシステムについては原則ボードゲーム的なパズルからスタートしますが、作中でパズルの法則が文章で説明されることは基本ありません。
「ルールを自分で推測する」というプロセスもパズル要素へ組み込んでいるのも魅力の一つでしょう。
シンプルながら綺麗に作られた島の風景も魅力的。
Baba Is You
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 1064円 | 定価: 1520円 |
芸術性 | ★★★ | |
難易度 | ★★★★★ | |
ボリューム | ★★★★★ | |
システム | ★★★★★ | |
実況映え | ★★ | 長考に入るとテンポが落ちます |
パズルのルール自体を変えられるというメタいシステムが特色の2Dパズルゲームです。
そのゲームシステムゆえに非常に難しいです。
ただし各ステージはそれ単体で完結しているので、知恵の輪を手に取って遊ぶような感覚で楽しめます。
解けないパズルは一旦飛ばして他に取り掛かることもしやすく、多少飽きっぽくてもプレイできます。
…とはいえ、解けないパズルではふつうに数時間は考え込むことになります。
基本的にはじっくりプレイしたい人向け。
プログラミングパズル
プログラミング要素の強いパズルゲームです。
ここに載せた3作品は、プログラミング経験者のほうが簡単に感じるかもしれません。
Human Resource Machine
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 760円 | 定価: 1520円 |
芸術性 | ★★★ | |
難易度 | ★★★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★ | 何やってるかは伝わりにくいかも |
プログラミングっぽい課題をひたすらこなしていくゲームです。
プログラムを書くと労働者みたいなキャラクターがプログラムに沿って動きます。
ある意味プログラムの挙動を可視化するゲームとも言えます。
ただし、現代的な普通のプログラミングより難しい要素も結構あります。
個人的にはプログラミング経験者がプログラミングの息抜きにやるという遊び方をオススメしています。
…余談ですが、プログラマーの人ってプログラミングの息抜きにプログラミングしますよね。
いやオチは特にないんですが。
7 Billion Humans
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 912円 | 定価: 1520円 |
芸術性 | ★★★ | |
難易度 | ★★★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★ | |
実況映え | ★★ | 何やってるかは伝わりにくいかも |
前述のHuman Resource Machineの次作です。
動きが並列プログラミング的で難易度は上がっているかわり、キャラの動きはコッチの方が面白いです。
もし「Human Resource Machineとコチラで1本だけやるならどっちがオススメ?」と聞かれたら7 Billion Humansを推します。
Opus Magnum
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 1373円 | 定価: 2050円 |
芸術性 | ★★★ | |
難易度 | ★★★★★ | |
ボリューム | ★★★★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★ | 未プレイだと操作画面が分かりづらい為 |
錬金術をテーマにした2Dパズルゲームで、クエストとして色々な化合物を錬金するのがゴールです。
広義のプログラミングゲームに該当します。
SHENZHEN I/Oのチームが作っているだけあって、全体のボリュームはがっつりしています。
自由度の高さも絶妙で、とりあえずクリアするだけならある程度簡単、でもハイスコアを目指すと大変、というゲームバランスに仕上がってます。
発想力よりも理詰めでパズルと睨めっこしたい人にお勧め。
ミニマル/トリッキーパズル
ここまでのカテゴリで拾いきれてない色々なパズルゲームです。
hocus
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 50円 | 定価: 98円 |
芸術性 | ★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★★ |
3D空間上で、だまし絵のように組まれた柱のうえにあるキューブを転がしてゴールを目指すゲーム。
キューブの動き方が良い意味で直感に反するので、頭の体操として良く出来ています。
本記事では最も安価なゲームで、定価100円以下のいわゆる駄菓子ゲーです。ちょろっと買ってサクッと遊んでみましょう。
Dark Echo
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 298円 | セール対象外 |
芸術性 | ★★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★★★★ |
真っ暗な世界のなかで、音を発した反響から地形を把握して進む2Dのパズルゲーム。
マップを直接見えることはできない、という仕組みが何より魅力的です。
これに加えて、途中からは「音を聞きつけて襲ってくる敵」が追加されます。
いい感じに戦略性が高く、死んで覚えるゲームとしてよく出来てます。
Mini Metro
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 490円 | 定価: 980円 |
芸術性 | ★★★★ | |
難易度 | ★★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★★★★ |
ロンドンなど世界の有名な都市を舞台に、どんどん増える駅を線路でつなぎ、乗客を列車で運ぶゲームです。
本記事のなかでもリアルタイム要素がとくに強いパズルゲームです。
サクッと遊べるのに一生遊んでられそうなやり込みの余地を秘めており、万人向けの作品です。
実況映えという観点でも非常に出来がよく、
- 1プレイあたりの時間が短い
- ランダム性ゆえ毎回違った展開になる
- 終盤は駅が増えてきてプレイヤーが絶対にあたふたする
などの素敵ポイントが揃っています。
Back to Bed
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 119円 | 定価: 598円 |
芸術性 | ★★★★ | |
難易度 | ★★★ | |
ボリューム | ★★ | |
システム | ★★★ | |
実況映え | ★★★★ |
夢の世界でふらふらと歩くボブおじさんの動きをいい感じに制御して、どうにかゴールまで到達させるゲームです。
ダリやエッシャーをモチーフにした美術面が良いので、美術面が気に入ったら即買いです。
おじさんがステージから落ちる時の「ああぁぁーーー」みたいな叫び声がシュール。
Hidden Folks
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 399円 | 定価: 798円 |
芸術性 | ★★★★★ | |
難易度 | ★★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★ | |
実況映え | ★★★★★ |
簡単に言うと「ウォーリーを探せ!」のゲーム版です。
モノクロのマップから、お題で指定されたキャラクターたちを探し出すのが目的です。
特筆すべきはモノクロの美術と「全部俺」スタイルのSEです。
すべての効果音が人の声になっていて、謎の温かみとシュールさがあります。
また基本どこをクリックしても何かしらSEが鳴るので、カチカチしてるだけで楽しめるのもポイント。
終盤になるとマップが広大になって難しくなります。急ぎすぎず、気長に解くスタンスだと楽しめます。
細かい所まで観察してこそ楽しめるゲームのため、もし配信するのであれば画質に注意しましょう。
Please, Don't Touch Anything
項目 | 値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 249円 | 定価: 498円 |
芸術性 | ★★★ | |
難易度 | ★★★★★ | |
ボリューム | ★★★ | |
システム | ★★★★ | |
実況映え | ★★★ |
タイトルで「何にも触らないでください」と言ってますが当然フリです。
目の前のボタンを押すと色々な現象が起こって色々なエンディングに分岐する2Dゲームです。
全ED回収がゴールですが、自力クリアは非常に難しく、観察力が求められるゲームでもあります。
芸術面で言うとドット絵の雰囲気も推せます。
最後に: 観点別ランキング
ここまで20本のゲームをガーッと紹介しました。
最後に、それぞれの判断軸 + 総評でTOP3の推しゲーをあげておきます。
- 芸術性
- Machinarium / Samorost 3 (※同じチームの作なので同率1位とします)
- Gorogoa
- Linelight
- 難易度
- ボリューム
- システム
- 実況映え
- 総評
※本記事の初公開時点で実況映え1位はMini Metroでしたが「絵面が地味」という指摘を受けて順位を下げました。でも好きなので4位に残してます。
実況映えについては折角なので、現状VTuber実況であまり見ないタイトルから選んでます。
有名タイトルのPortalやGorogoaもとうぜん実況映えするので、この辺はお好みでどうぞ。
もちろん全ランキングは私見です。
「君自身の手でオレオレランキングを作ってくれ」というのが本音です。
当然ランキングを作るには全部買う必要があります。あとは分かりますね?
…最後に余談を一つ。
私は大学のころ、期末試験前の勉強をしている教室に知恵の輪を放りこんで大妨害した経験があります。
この記事もちょっと似たような雰囲気があるかもしれませんね。
ともかく今回は以上です。プレイしすぎに気を付けつつ、楽しいパズルゲームライフをお過ごし下さい。